2025.05.07
- 楽しみ方
楽しいワイン選び
萌黄色の若葉が美しく、時折初夏の陽気を感じる季節となりました。5、6月は母の日や父の日、ジューンブライドなどお祝いすることが多くなりそう。
また戸外でのイベントも増え、BBQやホームパーティーに招かれる機会も増えるのではないでしょうか。
そんな時、スマートにワインを贈られたら嬉しいものです。
しかし、専門的な知識がないとワイン選びは難しいと戸惑う方も少なくはないでしょう。
そこで今回は、楽しいワイン選び術をお届けします。
■ワイン選びのポイント
ワインを選ぶ上での最大のポイントは、シチュエーションや目的を明確にすることです。
これはワイン選びに限ったことではないかもしれませんが、大きく次の5つの内容について整理しておくとよいでしょう。
自分でワインを選ぶときもそうですが、ワインショップなどで選んでもらう際にも役立ちます。
①ワインを選ぶシチュエーション・目的は何か
‐記念日やお祝いなどの贈答、手土産、自分へのご褒美など
②相手との関係性
‐パーティーなどの場合はどういう人たちが集まる場なのか、または招待を受けた方との関係性など
③予算
‐①と②によって予算も概ね決定できるかと思いますが、予算という明確な基準があると範囲が特定しやすくなります。ワインショップなどで選んでもらう場合は、遠慮なく伝えましょう。
④相手のプロフィール
‐例)年齢、職業、居住地や出身地、趣味など
⑤嗜好性やパーソナリティ
‐例)ワインに対する嗜好性、食の好み、こだわり、思い出のエピソードなど

ここに挙げた①~③だけでもワイン選びは可能ですが、さらに④と⑤の情報が加わることでオリジナリティのあるワイン選びが実現できます。
また、①⇒②⇒③の順に整理して考え、④や⑤の要素は後から追加しましょう。
この順番も非常に重要で、④や⑤を先にすると、ディテールの部分に入ってしまい、ワイン選びの基準がブレ易くなります。
まずはシチュエーションや目的を明確にし、オリジナリティを出すための個々の情報を付加することで、ワイン選びをスムーズに進めることができます。
■相手とワインとの共通点を探る
さて、ここまでの情報でいくつかの候補にワインが絞られたものの、決めの一手がないと迷ってしまうこともあるでしょう。
シチュエーションや目的がワイン選びの出発点になりますが、最終的には、相手がどんな人であるかということが重要になると思います。
普段からワインを楽しまれているのか、それとも最近ワインを楽しみ始めた方なのか。
ワインに関する情報だけでなく、お料理が好き、旅行が好き、映画が好きなど、相手の嗜好やパーソナルな情報も見逃せません。
だからといって、たくさんの情報がないとワイン選びができないということではないのでご安心を。
ワインは料理との相性や生産地、歴史的な背景など多くの要素と関連していますので、多様なワインの側面と相手とをどう結びつけるかということです。
つまり、 ことで、オリジナリティのあるワイン選びになるのです。

いくつか実例を挙げて、ご説明しましょう。
ワイン好きの先輩にワインをプレゼントしたいので、ワインを選んで欲しいという相談を受けた時のことです。
贈られる方についてもう少しお尋ねしたところ、年齢は50歳代で会社でも責任のあるポジションにいる方でした。
普段は赤ワインを好んで飲まれている様子でした。
まずは、伝統的な産地の赤ワインに絞り、ヴィエイユ・ヴィーニュ(Vieilles Vignes)から造られたワインをお勧めしました。
「ヴィエイユ・ヴィーニュ(Vieilles Vignes)」とはフランス語で「古木」という意味で、樹齢30年以上など、樹齢の高い木から収穫されたブドウで造られたワインに表示されます。
樹齢が高くなると、ブドウの収量は減るものの、凝縮感が高まり、高品質なワインを生み出すことがあります。
人間もブドウも月日を重ねることでもたらされる味わいがあるということ、そして、年長者への敬いのメッセージを込めて選んでみました。
これはワイン愛好者という前提があったので、このような選択に至りましたが、ワインビギナーの方には少し難易度が高い選択になるかもしれません。

そこで、もう少し分かりやすい事例として、
某シャンパーニュメーカーのエチケットは、パリの星空を望むエッフェル塔とフランスの国民車と言える愛車シトロエンがかわいらしいイラストで描かれています。
これは、そのシャンパーニュメーカーの現オーナーが成功へ寄与した祖父へのオマージュとして、祖父がパリでプロポーズしたシーンを表現したものでした。
こうしたストーリーから、結婚のお祝いやバレンタインなどにピッタリですよね。
このように、相手のパーソナルな部分に重きを置いてワインを選択することも決して間違いではありません。
特に ものです。
気になるエチケットがあれば、それをヒントにワインを選んでみるのもよいでしょう。

■多様なコノスルワインから選んでみよう!
それでは、ここまでの手順を踏まえつつ、多様なラインナップを揃えるコノスルのワインシリーズから目的やシチュエーション別にワインを選んでみたいと思います。
<爽やかさを演出するなら・・・ビシクレタ・レゼルバ ソーヴィニヨンブラン>

ビシクレタ・レゼルバ ソーヴィニヨンブランはソーヴィニヨンブラン100%で造られており、柑橘系の爽やかな香りと微かなハーブや緑の芝の香りが印象的なワインです。
樽熟成はしておらず、ブドウ品種の個性をストレートに表現した爽快でクリアーな味わいは、気温が高くなるこれからの季節にピッタリです。
お寿司や天ぷらなど和食にもよく合い、上品なハーブの香りは山菜やゴーヤなど苦みのある野菜にもマッチします。
また酸味の効いた料理にも合います。ターコイズブルーの爽やかでポップなエチケットも相まって、気の置けない仲間たちとの野外パーティーなどで活躍しそうなワインです。
<華やぎと甘美なニュアンスを楽しむ・・・ビシクレタ・レゼルバ ゲヴュルツトラミネール>

ビシクレタシリーズからもう1本、ご紹介したいワインは、ビシクレタ・レゼルバ・ゲヴュルツトラミネールです。
ライチの香りやマスカット、メロン、バラの花のような甘くエキゾチックな香りが印象的です。
味わいは、しっかりとした酸味があり、香りの印象に比べドライですが、このワインの特長である華やかな雰囲気が女性に人気です。
女性が多く集まるパーティーや母の日のギフトなど女性に向けたワインセレクトとして知っておいて損はないワインです。
<環境への配慮と充実感を満たす・・・オーガニック カベルネ・ソーヴィニヨン/カルメネール/シラー>

オーガニック カベルネ・ソーヴィニヨン/カルメネール/シラーは、その名の通り、3種類のブドウがブレンドされた赤ワインです。
色合いは輝きのある深いルビー色で、チェリー、ラズベリー、イチゴなどの果実香のほか、フレンチオーク樽に由来するタバコやヴァニラのニュアンスが特長のワインです。
またオーガニック農法によるエコサート認定の有機栽培されたブドウを使用し、すべて手摘みで収穫しています。
さらに酸化防止剤として使用されるSO2(亜硫酸塩)はごく微量で、必要最小限な量にとどめています。
味わいは、滑らかで豊かなタンニンがあり、土壌に由来するミネラルの滋味が感じられる1本です。
ペアリングには牛ヒレステーキや合鴨のローストなど肉料理にも負けないしっかりとした飲み心地は、グルメ志向でありながらも環境や健康に留意している人にうってつけです。
<誰もが納得の1本・・・オシオ>

そして、どんなシチュエーションでも対応可能な、納得の味わいを持つコノスル最高峰ワイン、オシオです。
ピノ・ノワール100 %で造られており、キメの細かいタンニンと滑らかなボディ、そして豊かな香りを放ちながら喉を滑り降りていくような質感と余韻が素晴らしいワインです。
これまで数々のワインテイスティングコンテストでも常に高得点をマークするオシオは、圧倒的な品質と味わいに非の打ちどころがないといっても過言ではありません。
実際に、ワイン愛好家が多く集まるワイン会でこのオシオを披露したところ、絶賛の嵐でした。
ワインについてあまり詳しくないという方でさえ、このワインの素晴らしさに魅了されたというほど。
大事な方への贈り物やとっておきのご褒美ワインとして、ぜひ、豊かな時間を届けたいときにお勧めしたいワインです。
さあ、いかがでしたでしょうか。
ワイン選びはワインをより深く知るきっかけにもなり、楽しいものです。
それぞれのワインの特長やエピソードなどを踏まえつつ、みなさんならではのワイン選びを実現してくださいね。
この記事で紹介したワインはこちら
ビシクレタ・レゼルバ ソーヴィニヨン・ブラン

ビシクレタ・レゼルバ ソーヴィニヨン・ブラン
柑橘系の爽やかな香りやスグリ、アプリコット、リンゴのキャンディの香りがあり、微かなハーブや緑の芝の香りが印象的。品種の個性がはっきりと現れた爽快でクリアーなタイプ。骨格がしっかりとしていて和食との相性が良い。
ビシクレタ・レゼルバ ゲヴュルツトラミネール

ビシクレタ・レゼルバ ゲヴュルツトラミネール
鮮烈なライチの香りや、マスカット、メロン、バラの花びらの甘くエキゾチックな香りが印象的。香りがそのまま味わいにつながるような独特の風味が特長。クリアーで雑味がなく飲みやすい。しっかりとした酸味で、香りの印象に比べドライな味わい。
オーガニック カベルネ・ソーヴィニヨン/カルメネール/シラー

オーガニック カベルネ・ソーヴィニヨン/カルメネール/シラー
エコサート認定の有機栽培葡萄を使用。オーク樽で6ヶ月、ステンレスタンクで2ヶ月熟成。チェリー、ラズベリー、イチゴなどの果実香、ヴァニラのニュアンス。滑らかで豊かなタンニンがあり、土壌に由来するミネラルの滋味が感じられる。
オシオ ピノ・ノワール

オシオ ピノ・ノワール
チリNo.1ピノ・ノワールを目指し、ブルゴーニュの銘醸ドメーヌ・ジャック・プリュールのマルタン・プリュール氏の協力を得て造られたプレミアムワイン。「力強さを備えつつ、滑らかで完璧に調和のとれた味わい。チリの中でも最高に素晴らしいピノ・ノワールだ」(ルイス・グティエレス氏、ワイン・アドヴォケイト)
この記事を書いた人

ソムリエ
たけうち あけみ
竹内 綾恵美
- (一社)日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート
- SAKURAアワード2024 審査員
料理が大好きで、国内外問わず、旅先では必ず市場を訪れる。ワインに出会い、味わいはもちろんのことワイン文化の奥深さに魅了される。
2019年にワインエキスパート取得し、ワインと食の追求に邁進する日々。