2024.03.01
- 楽しみ方
コノスルから新しいラインナップが登場! グリーン・ソサエティ シリーズ
■環境と地域社会に配慮したワイン造りの集大成「グリーン・ソサエティ」
2024年2月初旬、コノスルの新しいワインがリリースされました。その名も「グリーン・ソサエティ」です。コノスルは1993年の設立以来、自然を守り、共存していくことで質の良い葡萄が生まれると考え、環境と地域社会に配慮したワイン造りを実践してきました。グリーン・ソサエティはその集大成としてリリースされた新シリーズで、ラベルにはこれまでの取り組みの象徴として、たくさんの野生動物や植物が共に生きる、自然豊かなコノスルの葡萄畑が描かれています。
■コノスルの環境への取り組み
昨今の世界的な気候変動は、私たちも体感するレベルにまで至っていますが、その主な原因は温室効果ガスです。大気圏にある水蒸気、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンなどが温室効果ガスに該当します。実は、世界のワイン産業が、温室効果ガスの排出の0.3%を占めているというデータもあります。その最大の原因は化石燃料の使用であり、とくに畑に撒かれる化学肥料は石油由来のものが多いのだそう。そこでコノスルでは、ブドウの搾りかすを肥料に使用し、害虫駆除にはガチョウを使うなど、自然を味方にする畑づくりを促進しています。
また、醸造施設では多くの水を消費しています。コノスルでは2015年以降、セラーでの27%の節水に成功しました。灌漑が必要な栽培の現場においては、水を撒く時間と量によって味にも影響するため、それらを考慮しながら、限られた水で済ませられるよう最新のテクノロジーを導入し節水に努めています。エネルギー使用では、2022年からワイナリーの屋根に太陽光発電を設置するなど、設備改革にも取り組んでいます。
さらに、「グリーン・ソサエティ」は、生物多様性の保護も指針としており、コノスルではブドウ畑に36.4haの野生動物の保護地区を設けています。土地固有の昆虫や鳥類、キツネなどの哺乳類など各種の生態系の保護と発展こそがコノスルの目指すところとしています。
ゆえに「グリーン・ソサエティ」のエチケットには、その土地に息づく動物たちと、圧搾器の車輪、土壌の豊さの象徴的である木が描かれ、グリーン・ソサエティが調和のとれた自然豊かな葡萄畑で育まれたワインであることを示しています。
▽グリーン・ソサエティ 特設ページ
https://greensocietywines.com/ja/
■グリーン・ソサエティ シリーズの特長とその味わい
グリーン・ソサエティ シリーズは赤ワイン3種、白ワイン2種の5アイテムあります。それでは1つずつその特長と味わいを見てみましょう。
1.カベルネ・ソーヴィニヨン
プラムやラズベリー、カシスを思わせる香りに、かすかにモカのニュアンスがあるワインです。なめらかな口当たりでバランスのとれた味わいがあり、長い余韻が楽しめます。
こちらのワインに合わせるお料理としては、あらゆる肉料理、とくに赤身のバーベキューステーキがおすすめです。スモークビーフ、パスタサラダ、スパイシーなソース、トマトやマッシュルームベースのソースなども良いでしょう。
2.カルメネール
ブラックベリーのような香りに、スパイスやダークチョコレートのニュアンスがあります。ジューシーな味わいとなめらかなタンニンが感じられる、バランスのとれたワインです。
こちらには、赤身肉はもちろんのこと、ビーフシチュー、ローストビーフ、また豚肉やラム肉など、コクのある料理が良いでしょう。パスタ、チーズ、ナッツ、チョコレートもおすすめです。
3.ピノ・ノワール
ラズベリーやブラックベリーの香りがあります。心地よい酸とソフトなタンニンが感じられる、余韻の長いワインです。テイスティングしてみると、ピノ・ノワール特有のベリーのニュアンスを存分に感じつつ、適度なボリューム感があり、ややリッチなピノ・ノワールといった印象です。
フードフレンドリーなワインですので、マグロ、サーモンなどのシーフードや、鶏肉、鴨肉、七面鳥などの白身肉がおすすめです。チェダー、グリュイエール、パルメザンなどの熟成したチーズとの相性も抜群です。
4.ソーヴィニヨン・ブラン
柑橘系果実の香りに、グレープフルーツやハーブのニュアンスが特長的で、フレッシュ
な味わいのワインです。これぞソーヴィニヨン・ブランといった品種の特長をダイレクトに表現している印象で、これからの季節、春から夏にとても良いワインです。
お料理は、シーフード、チキン、スパイス、チーズ、ベジタリアンフードはいかがでしょうか。またヨーグルトやハーブを使った爽やかなソースとの相性も抜群です。ギリシャ料理の「サジキ」や「フェタチーズのサラダ」などと、キンキンに冷やしたグリーン・ソサエティ ソーヴィニヨン・ブランはベストマッチの予感です。
5.シャルドネ
柑橘系果実の香りにオレンジの花やパイナップルなどの南国系フルーツのニュアンスがあります。そしてキレの良い酸と余韻に感じる旨味のような味わいが後ひくワインです。
牡蠣などのシーフード、鶏肉、ブリーのようなクリーミーでバター風味のあるチーズ、パスタ、サラダ、スパイスなどと良く合います。旨味の強い食材にも負けないボリューム感もあります。
■グリーン・ソサエティ シリーズの楽しみ方
5アイテム全てに共通することですが、どのようなシーンにも合いそうなワインです。ブドウ品種の特長を活かし、それぞれのワインにはっきりとした個性を感じつつ、飲み飽きないバランスのとれたワインシリーズといった印象です。
楽しみ方としては、ワイン単体で昼下がりに楽しむのもよし、アウトドアで気軽に開けるのもよし、自宅でちょっとしたお料理と合わせて楽しむのも良いでしょう。
気取らず、それでいてワインラバーも納得のグリーン・ソサエティ シリーズ。コノスルの一押しアイテムになるのは言うまでもありません。是非、みなさんもお試しになってくださいね。
この記事で紹介したワインはこちら
カベルネ・ソーヴィニヨン
カベルネ・ソーヴィニヨン
プラムやラズベリー、カシスを思わせる香りに、かすかにモカのニュアンスがあるワインです。なめらかな口当たりでバランスのとれた味わいがあり、長い余韻が楽しめます。
カルメネール
カルメネール
ブラックベリーのような香りに、スパイスやダークチョコレートのニュアンスがあります。ジューシーな味わいとなめらかなタンニンが感じられる、バランスのとれたワインです。
ピノ・ノワール
ピノ・ノワール
ラズベリーやブラックベリーの香りがあります。心地よい酸とソフトなタンニンが感じられる、余韻の長いワインです。
ソーヴィニヨン・ブラン
ソーヴィニヨン・ブラン
柑橘系果実の香りに、グレープフルーツやハーブのニュアンスがある、フレッシュな味わいのワインです。
シャルドネ
シャルドネ
柑橘系果実の香りにオレンジの花やパイナップルのニュアンスがある、心地よい酸が感じられるワインです。
この記事を書いた人
ソムリエ
たけうち あけみ
竹内 綾恵美
- (一社)日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート
- SAKURAアワード2024 審査員
料理が大好きで、国内外問わず、旅先では必ず市場を訪れる。ワインに出会い、味わいはもちろんのことワイン文化の奥深さに魅了される。
2019年にワインエキスパート取得し、ワインと食の追求に邁進する日々。