2025.01.09
- 楽しみ方
2025年のワイントレンドを大予測!
いよいよ2025年がスタートしました。
毎年、そんなフレーズをなぞらえているうちに3か月が過ぎ、半年が過ぎ、あっという間にまた年末を迎えるといった具合ですが、年始めに一年を予測しておくと、そんなせわしなさもいくらか軽減するような気がします。
また、ここ数年は大きく時代が変化したともいわれ、ビジネスにおいても、日々の暮らしにおいても少なからず、そう感じられる部分があったかと思います。
今年はどんな一年になるのでしょうか。そこで、2025年のワイントレンドを大予測。みなさんも一緒に考えてみましょう!
■数字で見るワイントレンド
将来を予測する上で最も参考になるのが過去の数字ではないでしょうか。
物事を体系的にみるためにも定量的な視点はとても大事です。
そこで、まずは、ワイントレンドをあらゆる数字の面から見てみましょう。
1)消費量の変化
世界的なワインの消費量は年々変動しており、特にアメリカ、フランス、イタリア、中国などが主要な消費国です。
ワインの消費量は2017年がピークで、その後はコロナ禍などで消費量は落ち込んだものの徐々に回復傾向にあるといわれています。
それでも2023年の消費量はピーク時よりも7%減という結果に。一方、日本でのワイン消費量は、ここ10年間で約1.3倍に拡大しています。
またワインの種類別では2022年のスパークリングワインの輸入数量は前年比約115%で過去最高となり、10年前と比較すると、約160%と拡大しています。
参考:https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2023/1113_01.html
2)生産国のシフト
伝統的な生産国(フランス、イタリア、スペイン)に加えて、新興市場(チリ、オーストラリア、南アフリカなど)の生産量が増加しています。
コノスルがあるチリのワイン生産量は過去10年間で約30%増加しました。
3)オーガニックワインの需要
オーガニックおよび自然派ワインの需要が高まっており、2023年にはオーガニックワインの市場が年間10%成長したといわれています。
4)オンライン販売の増加
COVID-19の影響で、オンラインでのワイン購入が伸び、特に、2020年にはオンラインワイン販売が約40%増加したという数字も。
「オンライン飲み会」などもこうした需要を後押したのではないでしょうか。
5)テイスティングの人気
ワインテイスティングイベントやワインツーリズムは人気で、ワインラバーでなくても参加者数は毎年増加しています。
ワインビギナーが入りやすいテイスティングイベントやワイン会が各地で開催されているのもよく目にします。
また観光資源としてもワイナリーは有力視されており、 国税庁の調査では、2022年にワインの生産や出荷の実績があるワイナリーは468場で、2020年1月時点の369場から99場増えました。
日本産ブドウ100%で造る「日本ワイン」への関心の高さもこの数字を後押ししていると思われます。
■キーワードは「S」「W」「N」!?
さらに、昨今の社会情勢などからワイントレンドにもつながるキーワードを探ってみましょう。
サスティナブルの「S」
まず、その一つとして、ここ数年よく耳にするSustainableサスティナブルというワードです。
SDGs=Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)にある通り、Sは持続可能という意味で、SDGsは、世界が抱える課題を解決し、誰一人取り残さない、多様性と包摂性のある持続可能な社会の実現を目指しています。
目標は、衣食住や教育などの基本的人権に基づくニーズ、社会経済的な内容、環境的な内容などに分類されます。
こうした考え方や取り組みはもはやスタンダードとなりつつあります。
さまざまな「W」
次は、「Wellnessウェルネス」や「Well-Beingウェルビーイング」のWです。
ウェルネスは従来の健康(ヘルス)と区別され、心と体、人間関係、仕事など、社会的にも健康な状態であり、その状態を目指す生き方をさします。
またウェルビーイングは身体的・精神的・社会的に良好で満たされた状態にあることを意味し、ウェルネスと類似した言葉としてとらえて良いでしょう。
こうした言葉が台頭する背景には「Work Life balanceワークライフバランス」といった仕事と生活の調和について議論されるようになったことがあります。
つまり、生活や身心の健康、幸福感ということが多くの分野において、マストな要素であるといえると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=la_0icukOcQ&t=72s
(コノスルYouTubeチャンネル Cono Sur Vineyards & Winery より)
その結果として、さらに注目されるワードとして「Wild Craftワイルドクラフト」や「Waste Freeウェイストフリー」といった、農薬や肥料を使用せず、自然の生態系に自生した植物を採取する方法やごみの出ない、廃棄物を削減する、リサイクルを推進するなどの行動が日々の暮らしにも多く入り込んでくると思われます。
さらに「Wine scapeワインスケープ」といったブドウ畑と関連する施設や交通基盤が形成する景観です。
癒しの場所としてワイナリーやブドウ畑といったものが今後も人気を集めていくのではないかと思います。
3つのN
そして、最後のキーワードは「N」が付く単語にヒントを求めてみました。
日本国内のノンアルコール市場は800億円とも言われていますが、この勢いはとどまることを知りません。
ノンアルコール飲料や低アルコールワインのラインナップも年々増えています。ワイン会を開催しても、同伴者にノンアルコール希望者がいることも珍しくはありません。
こうした需要を受けて、ノンアルコールまたは低アルコールワインもメーカーサイドとして無視できない状況になっています。
さらに、昨今は温故知新とでもいいましょうか。古きよきものを愛する方が増え、「Nostalgiaノスタルジア」といった言葉も抑えておいてほしいワードの一つです。
ワイン業界にこれを還元すると、オレンジワイン(アンバーワイン)の浸透があるのではないでしょうか。オレンジワインは、ナチュラルワインブームによって再評価され、また食卓のオールラウンダーとして近年、徐々に人気を得ています。
最後のNは「ネクスト・ブルゴーニュ」の「N」と「Nippon日本」の「N」です。日本ワインや国内のワイナリー数の増加がそれですが、これをもう少し拡大解釈すると日本的な繊細なワインがトレンドにあるといえるのではないでしょうか。
ということで、2025年のワイントレンドとして、抑えるべきキーワードの頭文字をとって2025年のワイントレンドは「S・W・N」にあると予測してみました。
参考URL:https://magazine.nikkei.com/article/DGXZQOLM109XS0Q4A410C2000000?page=2
■2025年おさえておくべきコノスルワイン3選
こうした背景を踏まえ、2025年のワイントレンドとして抑えておくべきコノスルワイン3本をご紹介しましょう。
オーガニック レゼルバ カベルネ・ソーヴィニヨン
コノスル・オーガニックシリーズは、化学薬品を全く使用していないことを証明するエコサート認定の有機栽培葡萄を使用しています。
施肥や病害の予防も自然な方法で取り組んでおり、草花やガチョウ、益虫などの導入などで畑を上手く管理しています。
オーガニックシリーズは、ブドウ品種別に全6種類ありますが、特におすすめは「オーガニック レゼルバ カベルネ・ソーヴィニヨン」です。
コノスルの本拠地であるコルチャグア・ヴァレーのサンタ・エリサ葡萄園で丹念に育てた有機栽培葡萄の中から最高品質のもののみを厳選し、葡萄本来の味わいを最大限に引き出したプレミアムなオーガニックワインです。
プラム、クランベリーやストロベリーのチャーミングな香りと柔らかなタンニンのエレガントでシルキーな味わいは、まさに身心ともに幸福感で満たしてくれます。
ビシクレタ レゼルバ シャルドネ
続いて、それぞれの品種の特徴が楽しめるコノスルのスタンダードなシリーズから「ビシクレタ レゼルバ シャルドネ」です。
ラべルに描かれた自転車は、コノスルの葡萄作りの基本である「自然のサイクルを尊重」というコンセプトを表わしています。
コノスルは各シリーズでシャルドネ100%のワインをリリースしていますが「ビシクレタ レゼルバ シャルドネ」は唯一、ノンオークド(樽熟成なし)で、柔らかな酸味とトロピカルフルーツを思わせる果実味豊かなワインです。
ワインビギナーでも親しみやすく、そして、繊細な和食にも合いやすいワインです。
オシオ(ピノ・ノワール)
3本目は、コノスルのアイコンワインであり、チリで造られた最初のウルトラ・プレミアムなピノ・ノワール「オシオ」です。
オシオという名前は、スペイン語で「休暇」を意味します。休暇は、誰もが望む大切な時間であり、日々の悩みから解放され、ゆったりとした気持ちで過ごすひととき。
よく考え、よく働いた後の充足感に満ちた安らかな時間に注がれるワインとして造られたのがオシオです。
口に含むとキメの細かいタンニンと滑らかなボディが感じられ、豊かな香りを放ちながら喉を滑り降りていきます。
エレガントでありながらもその味わいの構成は非常にしっかりとしており、ブラックチェリー、カシス、ラズベリーの凝縮された果実の香りやスミレの花、紅茶、トリュフのニュアンスがあります。
また、製法においても、発酵槽はブルゴーニュの伝統的なオープントップタンクを使用し、足踏みで破砕して発酵するなどノスタルジックな手法が取り入れられ、古き良き伝統を感じる1本でもあります。
このように、コノスルでは各ラインナップを通じて、2025年にピッタリなワインを取り揃えています。今年のワイントレンドを大予測しながら、ぜひ、お試しください。
この記事で紹介したワインはこちら
オーガニック レゼルバ カベルネ・ソーヴィニヨン
オーガニック レゼルバ カベルネ・ソーヴィニヨン
エコサート認定の有機栽培葡萄を使用。樽で14ヶ月、ステンレスタンクで1ヶ月熟成。コノスルが本拠地を構えるコルチャグア・ヴァレーのサンタ・エリサ葡萄園で丹念に育てた有機栽培葡萄の中から最高品質のもののみを厳選し、葡萄本来の味わいを最大限に引き出したオーガニックワイン。プラム、クランベリーやストロベリーのチャーミングな香り。柔らかなタンニンのエレガントでシルキーな味わい。
ビシクレタ レゼルバ シャルドネ
ビシクレタ レゼルバ シャルドネ
フレッシュなパイナップルのトロピカルな香りと、微かなハーブやオレンジなど白い花のニュアンスが特長的。柔らかな酸味とトロピカルフルーツを思わせる果実味豊かなワイン。
オシオ ピノ・ノワール
オシオ ピノ・ノワール
チリNo.1ピノ・ノワールを目指し、ブルゴーニュの銘醸ドメーヌ・ジャック・プリュールのマルタン・プリュール氏の協力を得て造られたプレミアムワイン。「力強さを備えつつ、滑らかで完璧に調和のとれた味わい。チリの中でも最高に素晴らしいピノ・ノワールだ」(ルイス・グティエレス氏、ワイン・アドヴォケイト)
この記事を書いた人
ソムリエ
たけうち あけみ
竹内 綾恵美
- (一社)日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート
- SAKURAアワード2024 審査員
料理が大好きで、国内外問わず、旅先では必ず市場を訪れる。ワインに出会い、味わいはもちろんのことワイン文化の奥深さに魅了される。
2019年にワインエキスパート取得し、ワインと食の追求に邁進する日々。