2022.08.01
- 楽しみ方
桃、トウモロコシ、夏野菜・・・夏の食材で簡単ワインペアリング!
今回は夏真っ盛りの今だからこそおすすめしたいワイン3本と夏の定番メニューで夏らしいワインペアリングのご紹介です。
夏の味覚とワイン
夏の太陽を浴びた色とりどりの食材が並ぶこの時期は食卓もとっても華やかです。トマトやナス、キュウリ、ピーマン、ズッキーニなどビタミンカラーのお野菜はまさに夏の代名詞。魚介類もスズキやカンパチ、カマスに太刀魚などが旬を迎えています。さらに、桃、梨、メロン、スイカなど国産のフルーツもあります。
そして肉料理やスパイスの効いたカレーなど、パワフルな料理が食べたくなるのもこの季節。ワインもある程度のボリューム感がありつつ、飲み心地はスッキリと重すぎないワインが良いでしょう。
とっておきの3本で夏を演出
そこで、この時期におすすめしたいワインをご紹介します。いずれも適度なボリューム感とジューシーな果実味、そして爽やかな酸やタンニンとのバランスが素晴らしく、コノスルのラインナップでもハイクオリティなワインです。まずは、赤ワインから。
①シングルヴィンヤード 8グレープス
このワインは、カべルネ・ソーヴィニヨンを主体とし、マルベック、グルナッシュ・ノワール、カリニャン、カルメネール、プティ・ヴェルド、プティ・シラー、ムールヴェードルの8品種をブレンドし、コノスルの全く新しいコンセプトのもと造られたワインです。
外観は紫がかった深みのあるルビー色で、ブラックチェリー、プラム、カシスの果実の香りが広がり、ややピーマンを思わせる青いニュアンスやミント、スギ、黒コショウのスパイシーさもあります。味わいはしっかりとした果実味と酸味が感じられ、ふくよかでボリューム感があります。タンニンはよく溶け込んだ印象でスムースな飲み心地です。「シングルヴィンヤード8グレープス」は、それぞれの品種が織り成すハーモニーが素晴らしく、時間の経過と共に楽しめる1本です。牛肉、ラム、豚など様々なお肉料理に合い、また香辛料を使用したお料理にも上手に寄り添います。
ワイン単体で飲んでも、果実味豊かでジューシー。ワインを一口、また一口運ぶ度に味わいが変化し、非常に楽しいワインです。
②シングルヴィンヤード リースリング
2本目は白ワインで、「コノスル シングルヴィンヤード リースリング」はいかがでしょうか。外観はやや濃いめのレモンイエローで、柑橘系果実や熟れたカリン、桃、白い花のような豊かな香りが特長的です。味わいは、溌剌とした酸味と凝縮された果実味とのバランスが良く、ミネラルや花のような余韻が残ります。全体的にはフルーティな辛口で、気温が高い日はキンキンに冷やして楽しみたいですが、グラスに注ぎ少し温度が上がっても美味しくいただけます。
③20バレル リミテッド エディション シャルドネ
そして、3本目は「20バレル リミテッド エディション シャルドネ」です。
このシリーズはコノスルの最高級シリーズであり、発売当初は厳選した20樽のみが限定生産されたことに由来しています。 土壌と気候に恵まれた「20バレル」シリーズ用の特別な畑で葡萄を丹念に育て上げ、収穫量を制限することで更なる深みと凝縮感を獲得したプレミアムワインシリーズです。ご覧の通り、外観はゴールドに近い黄色で、パイナップル、マンゴーなどの南国系果実の他、栗やトースト香などの深みのある香りが立ち上がります。味わいは、レモンやライムを連想させる豊かな酸味と、グレープフルーツのような苦味も感じられます。クリーンな酸味と、それを包み込むように程よいボディがあり、上品で洗練された味わいです。カニやエビなど旨味のある魚介類、バターやクリームを使った少し濃厚なソースにも合います。様々な表情を持つ「20バレル リミテッド エディション シャルドネ」は、豊かな酸で夏の火照った身体をやさしくクールダウンさせつつ、飲み応えのある秀逸な白ワインです。
いつものメニューで簡単サマーワインペアリング
さて、今回ご紹介した3本はいずれもワイン単体でも楽しんでいただきたいワインですが、夏の定番メニューや食材と合わせることでこの季節ならではのペアリングになります。暑い夏こそ、簡単レシピでどこか華やぎのある夏のワインペアリングをお届けしましょう。
<20バレル リミテッド エディション シャルドネ&焼きトウモロコシ>
夏野菜の代表格であるトウモロコシ。火が通るとほかな甘い香りを放ち、こんがり焼き目をつけるとなんともいえない香ばしさが食欲をそそりますよね。夏のBBQでも人気メニューです。この焼きトウモロコシにバターをのせて、20バレル リミテッド エディション シャルドネを合わせてみました。
トウモロコシの甘さがより引き立ち、シャルドネの柑橘系の香りや酸味がよりスッキリと感じられ、それでいて余韻にバターの風味がシャルドネのふくよかさと交じり合う。カジュアルですが、食材とワインの旨みをしっとり味わえるペアリングです。
<シングルヴィンヤード リースリング×桃のセビーチェ>
ペルーの郷土料理であるセビーチェに、リースリングの代表的な香りとして表現される桃をプラスしてみました。セビーチェとは魚介類にトマト、オニオン、キュウリなどを加えてマリネしたもの。手軽に作るなら湯通ししたシーフードミックスと、1㎝角に切った野菜や桃にセパレートタイプのフレンチドレッシングを加え、15分程度冷蔵庫で冷やします。これにオリーブオイルやライム、クミンシードなどをお好みで加え、ミントの葉を飾れば出来上がりです。
桃の酸味と甘みがマリネに程よく合い、そしてシングルヴィンヤード リースリングと抜群の相性でした。食材の旨味や甘みがより際立ち、味わいのコントラストのはっきりした夏らしいペアリングになりました。リースリングのキレのある酸がマリネの酸味ともしっかり溶け合い、夏の前菜におすすめです。
<シングルヴィンヤード 8グレープス×夏野菜のスパイスカレー>
クローブ、クミン、カルダモン、コリアンダー、ガラムマサラなど数種類のスパイスと炒め玉ねぎ、トマトでじっくり煮込んだ今人気のスパイスカレー。これにグリルしたカボチャ、ピーマン、パプリカ、茄子などの夏野菜を添えて彩りよく仕上げました。スパイスの効いたカレーは暑さを吹き飛ばしスタミナをつけてくれる嬉しいメニュー。たくさんのスパイスを使うカレーだからこそ、シングルヴィンヤード 8グレープスは本当によく合います。
8種類のブドウが織りなす多重的な果実味のあるワインと様々なスパイスをブレンドしたカレーは言わば似た者同士。お互いにきっちり同調し、より味わい深く感じられます。またスパイスのそれぞれのフレーバーも爽やかに引き立て、フレッシュな辛さと果実味が「これぞ夏!」というペアリングになりました。
ぜひ、みなさんも旬の味覚とワインのペアリングでこの夏を満喫しましょう。
この記事で紹介したワインはこちら
シングルヴィンヤード 8グレープス
シングルヴィンヤード 8グレープス
8品種をブレンドした、コノスルの全く新しいコンセプトのワイン。それぞれの品種が織り成すハーモニーが素晴らしく、時間の経過と共に楽しめる。
シングルヴィンヤード リースリング
シングルヴィンヤード リースリング
キトラルマン葡萄園の第23区画「ルーロス・デル・アルト Rulos del Alto(=高い位置の畑)」の葡萄を使用。白い花、柑橘系果実、カリンなどの豊かな香りが楽しめる。果実味がフレッシュで鮮やか。
20バレル リミテッド エディション シャルドネ
20バレル リミテッド エディション シャルドネ
洗練度の高いクリーンな酸味と、それを包み込むように程よいボディがあり、非常にバランス良く上品な味わい。
この記事を書いた人
たけうち あけみ
竹内 綾恵美
- (一社)日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート
- SAKURAアワード2024 審査員
料理が大好きで、国内外問わず、旅先では必ず市場を訪れる。ワインに出会い、味わいはもちろんのことワイン文化の奥深さに魅了される。
2019年にワインエキスパート取得し、ワインと食の追求に邁進する日々。