2022.12.07

  • 楽しみ方

年末年始は「おうちレストラン」のぺアリングメニューでおもてなしはいかが?


あっという間に年末。クリスマスに合わせたイルミネーションやディスプレイなどで街が華やぐ時期となりました。少しずつイベントも再開されるようになってきましたね。今年はクリスマスディナーでも予約しようかというニーズが高まる一方で、安心で自由度の高い“おうち需要”は健在。そこでおすすめしたいのが「おうちレストラン」というコンセプト。

■「おうちレストラン」にチャレンジしてみよう

ここ数年、「料理」の周辺に変化が起きています。少し前までは、家庭で料理をする人は圧倒的に女性でしたが、共働きがあたりまえの時代、料理する男性が増えてきました。さらに、コロナ禍で新たに自炊を始める人や料理を趣味にする人も男女問わず増えているそうです。



料理好きの人にとっては、クリスマスやお正月は腕の見せどころ。また普段あまり料理をしないという人でも、この時期ばかりは別、という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、コノスルのワインを取り入れた「おうちレストラン」のメニューをお届けします。

<おうちレストランのポイント>
・映える料理でコースを仕立ててみる
・手に入れやすい食材で作る
・ワインペアリングもさりげなく取り入れる

しかし、これらを実践するにはかなりの技術や知識がいると思いますよね。特にワインとの相性を考えた料理となるともはやプロの領域では・・・?いいえ、そんなことはありません。これからお伝えすることを取り入れていただければ、簡単に「おうちレストラン」が実現します。



■失敗しないペアリングのコツはソースにあり

映える料理の代名詞といえばフランス料理ではないでしょうか。ワインとの相性も抜群によいのは説明不要。そこで郡山市の「郡山フランス料理研究所 Recettes(ルセット)」のオーナー・國岡弘益シェフに家庭でもできるフランス料理と失敗しないペアリングのコツを教えていただきました。



具体的なお料理は後にご紹介するとして、まずペアリングを考える際は食材よりも味付けが重要とのこと。とくにフランス料理はソースを多用するので、ソースとワインの相性がよければペアリングはまず失敗することはないそうです。さらに、料理に合わせるワインを調味料としてソースなどに使用すれば料理とワインがつながり、完成度の高いペアリングが実現するのだそうです。



今回のワインは年末年始ということもあり、コノスルの上位クラス「20バレル シリーズ」から赤・白2本ずつの計4本をチョイスしました。それぞれの特徴を説明しながら、お料理を考えていきたいと思います。

①20バレル リミテッド・エディション ソーヴィニヨン・ブラン: 柑橘系の香りやミネラル、柔らかでフレッシュなハーブの香りが特長的。凝縮した果実味と爽やかな酸味が素晴らしいワイン。



②20バレル リミテッド・エディション シャルドネ :​パイナップル、マンゴー、栗、トースト香に洗練度の高いクリーンな酸味と程よいボディ感で非常にバランスの取れた上品な味わい。



③20バレル リミテッド・エディション ピノ・ノワール:エレガントな口当たりで、豊富なタンニンとこなれた酸味が絶妙なバランスを保ち、果実の凝縮感が印象的なワイン。



④20バレル リミテッド・エディション カベルネ・ソーヴィニヨン :フレンチオーク樽で17ヶ月熟成。カラント、ベリー、カシス、黒コショウ、土やタバコの香りが特長的で、しっかりとしたタンニンがあり、余韻を長く楽しめる。

■プロに教わるおもてなし料理とハレの日ペアリング

では、ワインの特長をおさえたところで、ベストな相性のお料理のレシピをご紹介します。

◎鯛のポワレ 柑橘バターソース
(ペアリング:20バレル リミテッド・エディション ソーヴィニヨン・ブラン)
グレープフルーツジュースとバターだけの驚くほど簡単なソース。これが、爽やかな酸味のソーヴィニヨン・ブランにぴったり。



<作り方>
・真鯛の切り身に塩コショウをし、油を引き熱したフライパンで真鯛をポワレ(カリッと香ばしく焼き上げる)する。
​・小鍋にグレープフルーツジュースを温め、バター、20バレル リミテッド・エディション ソーヴィニヨン・ブランを2~3滴加えて乳化させ、柑橘バターソースを作る。  



​・季節の野菜と真鯛、柑橘バターソースを盛りつけ、すりおろしたレモンの皮をあしらえば出来上がり。



◎牡蠣と白子のムニエル ヴァン・ブランソース
(ペアリング:20バレル リミテッド・エディション シャルドネ)
樽の効いたシャルドネの程よいボリューム感と牡蠣や白子のコク、そして重すぎないヴァン・ブランソースが全体をまとめ上げます。このソースにニョッキを絡めても美味。

・ムール貝またはあさりを20バレル リミテッド・エディション シャルドネで蒸す。煮汁を少し煮詰め、生クリームを加え、ヴァン・ブランソースを作る。
・白子と牡蠣は水洗いした後に水分をふきとり、小麦粉をまぶし、バターを熱したフライパンでムニエルにする。
​・ヴァン・ブランソース、茹でたほうれん草、トレビスなどを飾り、ワイン蒸しにした貝類も一緒に添えて出来上がり。



◎苺と鴨肉のロースト サラダ仕立て
(ペアリング:20バレル リミテッド・エディション ピノ・ノワール)
彩りもピノ・ノワールの赤系果実とマッチした、可愛らしい一皿。前菜でもメインでもOK。 隠し味のお醤油がピノ・ノワールと好相性なんですよ。  



<作り方>
​・エシャロット(または赤玉ねぎ)をみじん切りにし、セパレートタイプのフレンチドレッシングに蜂蜜、20バレル リミテッド・エディション ピノ・ノワールと醤油を数滴加えて混ぜ合わせ、ビネグレットソースを作る。



・鴨肉に塩コショウし、熱したフライパンで表面がきつね色になるまでローストし、アルミホイルで包んで少し休ませる。
​・ベビーリーフ、トレビスをこんもりと盛り付け、茹でてビネグレットソースを軽く絡めた赤カブ、茹でたスティックセニョール、ローストした鴨をスライスして盛り付け、最後に苺をトッピングし、ビネグレットソースを回し掛ける。



◎牛肉の赤ワインソース 根菜とミニシイタケ添え
(ペアリング:20バレル リミテッド・エディション カベルネ・ソーヴィニヨン)
カベルネ・ソーヴィニヨンのパワフル&リッチな赤ワインで作る、コクのある冬らしいメインディッシュに。

<作り方>
・塩コショウした牛肉に小麦粉をまぶし、表面がしっかり茶色くなるまでフライパンでソテーします。
・みじん切りにした香味野菜(玉ねぎやセロリ、人参など)をソテーし、肉を加え、デミグラスソース、20バレル リミテッド・エディション カベルネ・ソーヴィニヨンをひたひたになるくらいに入れて、肉が柔らかくなるまで弱火で煮ます。味をみて、足りなければ塩コショウをします。
・牛肉の赤ワイン煮、マッシュポテト、茹でた野菜、ソテーしたミニシイタケを添えて出来上がり。



いかがでしたでしょうか。どれも手に入りやすい食材で作り方も簡単です。魚介系、お肉系から1~2品をチョイスし、バゲットやデザートを追加すれば立派なフレンチ&ペアリングコースディナーが出来上がります。この年末年始にはぜひ、挑戦してみてくださいね。



<レシピ考案協力>
▷「郡山フランス料理研究所 Recettes(ルセット)」
住所:福島県郡山市駅前2-1-14 エリートビル24 2F
TEL:024-983-5950
Instagram https://www.instagram.com/recettes_kunioka/
▷國岡弘益(くにおか ひろみ)シェフ:2002年渡仏、ベリゴール地方ミシュラン一つ星「レ・デリス・ドォルタンス」で経験を積み、帰国後、結婚式場のシェフを経て、2008年東京ミシュラン一つ星「コジト(六本木)」、「アルモニ(西麻布)」のスーシェフに、その後「マルシェ・オーヴァン(広尾)」のシェフを経て、2022年9月「Recettes」をオープン。


この記事で紹介したワインはこちら

20バレル リミテッド・エディション ソーヴィニヨン・ブラン
20バレル リミテッド・エディション ソーヴィニヨン・ブラン

20バレル リミテッド・エディション ソーヴィニヨン・ブラン
柑橘系の果実香、ミネラル香、柔らかでフレッシュなハーブの香り。凝縮感のある果実味、洗練度の高いクリーンな酸味があり、爽やかで上品な味わい。

20バレル リミテッド・エディション シャルドネ
20バレル リミテッド・エディション シャルドネ

20バレル リミテッド・エディション シャルドネ
洗練度の高いクリーンな酸味と、それを包み込むように程よいボディがあり、非常にバランス良く上品な味わい。

20バレル リミテッド・エディション ピノ・ノワール
20バレル リミテッド・エディション ピノ・ノワール

20バレル リミテッド・エディション ピノ・ノワール
チリNo.1ピノ・ノワールを目指し、ブルゴーニュの銘醸「ドメーヌ・ジャック・プリュール」のマルタン・プリュール氏の協力を得て造られたプレミアムワイン「オシオ」ピノ・ノワールのセカンドワイン的存在のワイン。エレガントな口当たりで、豊富なタンニンとこなれた酸味が絶妙なバランスを保つ。果実の凝縮感が印象的。

20バレル リミテッド・エディション カベルネ・ソーヴィニヨン
20バレル リミテッド・エディション カベルネ・ソーヴィニヨン

20バレル リミテッド・エディション カベルネ・ソーヴィニヨン
コノスルが誇るフラッグシップ・カベルネ・ソーヴィニヨン「シレンシオ」のセカンド的存在のワイン。フレンチオーク樽で17ヶ月熟成。カラント、ベリー、カシス、黒コショウ、土やタバコの香り。しっかりとしたタンニンがあり、余韻を長く楽しめる。

この記事を書いた人

竹内 綾恵美

たけうち あけみ

竹内 綾恵美

  • (一社)日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート

料理が大好きで、国内外問わず、旅先では必ず市場を訪れる。アルコールはあまり得意ではなかったはずが、ワインに出会い、味わいはもちろんのことワイン文化の奥深さに魅了される。2019年にワインエキスパート取得し、ワインと食の追求に邁進する日々。