2020.12.28
- 楽しみ方
お節に合うワインは?コノスルの年末年始おすすめワインペアリング
あっという間に2020年もあと3日ほど。振り返るとここ10年で最もドラスティックな一年ではなかったでしょうか。そして、例年になくおうちでしっぽり年越しがスタンダードに。そんな時こそ、とっておきのワインで新年を迎えたいですよね。コノスルの豊富なラインナップから年末年始のお料理に合わせた、とっておきのワインをご紹介します。
1. 改めてコノスルラインナップを一挙ご紹介
コノスルでは大きく5つのシリーズがあります。
コノスルを象徴するプレミアムシリーズの「20バレル・リミテッド・エディション」「オシオ」「シレンシオ」、適地適品種で際立つ個性の「レゼルバ・エスペシャル」「シングル・ヴィンヤード」、環境に配慮した優しい味わいの「ビシクレタ・レゼルバ」「オーガニック」、いきいきと輝く「スパークリング」「センティネラ」、最後に天然の糖分が濃縮された甘口シリーズ「コセチャ・ノーブレ」です。
今回は、甘口シリーズを以外の各シリーズから1本ずつセレクトし、年末年始のリッチな食材に合うワインを検証してみたいと思います。
左から
・オーガニック カベルネ・ソーヴィニヨン/カルメネール/シラー
・ビシクレタ・レゼルバ マルベック
・センティネラ ブリュット ブラン・ド・ブラン
・シレンシオ カベルネ・ソーヴィニヨン
・オシオ ピノ・ノワール
・20バレル・リミテッド・エディション ピノ・ノワール
・シングル・ヴィンヤード 8グレープス
・レゼルバ・エスペシャル リースリング
の8本です。
2. 各シリーズを徹底検証
クリスマスや年末年始となると定番のローストチキンやローストビーフ、極上ステーキに鴨のロティなど様々なお肉料理が浮かびます。となると、赤ワインが断然有力ですよね。
コノスルでは、恵まれた環境とブドウの特性を活かしたラインナップで、赤ワインだけでもかなりの充実ぶり。今回は、特別な日の1本として、プレミアムシリーズの「20バレル・リミテッド・エディション」「オシオ」「シレンシオ」とのペアリングにもチャレンジ。ワインそのものの味わいの違いも楽しみですが、お料理の相性も気になるところですよね。1つずつワインの特徴も合わせて見ていきましょう。
◼︎シレンシオ カベルネ・ソーヴィニヨン
「シレンシオ」とはSilencio=静寂という意味のスペイン語で、言葉を失うほどに素晴らしいという、コノスル最高級ワインです。年間生産本数は僅か3,000本で、チリ最高峰のカベルネ・ソーヴィニヨンを生むアルト・マイポの高樹齢葡萄を使用。最良のキュヴェをフレンチオーク樽でじっくりと熟成。味わいの深みが更に増すまで瓶熟させて仕上げた逸品です。
色調はやや赤紫がかった、輝きのある、とても深い色調のルビーレッドで、凝縮された果実味と滑らかなタンニンが口の中で伸びやかに広がります。プラムやカシス、赤いベリー系果実の香りと黒コショウなどのスパイスのニュアンス、樽熟成由来の複雑でエレガントな香りが楽しめます。
木箱に入ったシレンシオ。高級感抜群です。ギフトにも最適。
もう美味しいのは当たり前、さて、どんなお料理に合うのでしょうか。
様々なお肉料理を用意したのですが、ベストマッチはローストビーフでした。ビーフのしなやかな肉質と濃厚な脂の甘味、ビーフ特有の香りがシレシオの持つ凝縮感や複雑性とぴったり。ローストビーフがより一層香り豊かに感じられました。また魚介系ですとサーモンなども比較的合いました。シレンシオはパワフル&リッチな味わいのお料理に合います。
◼︎オシオ ピノ・ノワール
オシオは、チリNo.1ピノ・ノワールを目指し、ブルゴーニュの銘醸ドメーヌ・ジャック・プリュールのマルタン・プリュール氏の協力を得て造られたプレミアムワインです。「力強さを備えつつ、滑らかで完璧に調和のとれた味わいで、あのワイン・アドヴォケイト社のルイス・グティエレス氏にも「チリの中でも最高に素晴らしいピノ・ノワールだ」と絶賛されました。まさしく、コノスルのアイコンワインであり、チリで造られた最初のウルトラ・プレミアム・ピノノワールなのです。
ピノ・ノワールらしい、ブラックチェリー、カシス、ラズベリーの凝縮された果実の香りにスミレの花、紅茶、トリュフのニュアンスが感じられ、またクローブやチョコレートのような甘いノートと檜などの香りが複雑に絡み合います。キメの細かいタンニン、滑らかなボディと長い余韻はシレンシオとは全く別の高級感が漂います。
このオシオにピッタリだったのがマグロでした。お寿司も年末年始に召し上がる方が多いお料理ではないかと思い合わせてみました。チキンや鴨などにも合いましたが、オシオの滑らかなボディがマグロのしっとりとした質感と旨味にピッタリ。お醤油との相性も良かったです。他の寿司ネタでもオシオはバランスよく、お寿司全体との相性が良かったです。酸味と甘みが程よい寿司飯にピノ・ノワールが寄り添っている感じもありました。お寿司にピノ・ノワールは新しい発見でした。しかし、これはオシオだからなせる業なのかもしれません。
◼︎20バレル・リミテッド・エディション ピノ・ノワール
20バレル・リミテッド・エディション ピノ・ノワールは「オシオ」ピノ・ノワールのセカンドワイン的存在のワインです。エレガントな口当たりで、豊富なタンニンとこなれた酸味が絶妙なバランスを保っています。果実の凝縮感が印象的です。
グラスに注いだ瞬間、輝きのあるルビーレッドの色調にうっとり。
こちらは、鴨やチキンのローストと相性抜群。お肉の甘みが程よく増して感じられます。また、黒豆にも良く合いました。エレガントな口当たりで、豊富なタンニンとこなれた酸味が、ローストした鶏の香ばしさと相性が良いのかもしれませんね。お寿司にも比較的、合いました。これは、20バレルがオシオのセカンドワインであることで共通しているニュアンスがあるのかもしれません。
◼︎シングル・ヴィンヤード 8グレープス
次は、シングル・ヴィンヤード 8グレープスです。こちらは、8品種をブレンドした、コノスルの全く新しいコンセプトのワイン。それぞれの品種が織り成すハーモニーが素晴らしく、時間の経過と共に楽しめるという注目のワインです。この8グレープスの多面的な表情がビーフ、チキン、鴨、ラム、ポークのお肉全般に合いました。お肉を選ばない、肉料理ならマルチに受け止められる器用さがあります。
おせちなら、昆布巻きが意外といい感じ!昆布のどっしりとした旨味に、甘く濃く煮付けられた味わいも8グレープスなら難なく融合します。
◼︎レゼルバ・エスペシャル リースリング
柑橘系の香りにエレガントなオレンジやジャスミンの花のニュアンスが感じられ、レモンやライム、さらにはパッションフルーツのような果実味が特長のレゼルバ・エスペシャル リースリングです。今回、白はセンティネラとこちらの2本だけですが、もちろん理由があります。
リースリングのどこか甘やかな味わいが、甘味の強いおせち料理に合うのでは?と思ったからです。想像通り、だて巻やお煮しめにヒットしました。他に、栗きんとん、かまぼこや蒸海老などの魚介系ともバッチリ。お寿司もイケます。特に赤ではちょっと難しい青魚系もレゼルバ・エスペシャル リースリングならOK。そして、箸休めのガリとも相性が良かったです。
◼︎オーガニック カベルネ・ソーヴィニヨン/カルメネール/シラー
コノスル・オーガニックワインの葡萄が栽培されている畑は、化学薬品を全く使用していないことを証明するエコサート認定の有機栽培葡萄を使用。オーク樽で6ヶ月、ステンレスタンクで2ヶ月熟成。チェリー、ラズベリー、イチゴなどの果実香、ヴァニラのニュアンスがあります。滑らかで豊かなタンニンがあり、土壌に由来するミネラルの滋味が感じられます。
こちらは比較的ライトなお肉料理がよさそうです。ハーブやスモークを少し効かせたお料理が、オーガニック カベルネ・ソーヴィニヨン/カルメネール/シラーには合いました。ブレンドしているシラーなどのペッパリーなニュアンスやカルメネールやカベルネ・ソーヴィニヨンのタンニン、またオーガニックならではミネラル感がハーブ系と親和性があるように思いました。
◼︎ビシクレタ・レゼルバ マルベック
豊富なブドウ品種とリーズナブルな価格帯で家飲みワインの定番といってもいいビシクレタ・レゼルバシリーズ。こちらからはマルベックをチョイスしました。マルベックのジューシーでほのかに甘く感じられる凝縮された果実味と、柔らかなタンニンが魅力のワインですが、こちらは鴨がベストでした。ちょっと個性があるお肉でも重すぎないくらいの味わいがマルベックとは相性が良いようです。赤ワイン煮など、野菜をたっぷり使った煮込み系も好印象でした
◼︎センティネラ ブリュット ブラン・ド・ブラン
そして、そして、コノスルのスパークリングワイン、最後はセンティネラ ブリュット ブラン・ド・ブランです。とにかくペパーミントグリーンのエチケットがチャーミングで私も大好きな1本です。やっぱりこの時期、泡は外せませんよね。
チリ最高級のシャルドネを生む、カサブランカ・ヴァレーはエル・センティネラ農園のシャルドネを使用。爽やかな柑橘類や白い花と、洗練されたイースト香、クリーム、パン、トーストの香りに、細かく良質な泡立ちが続きます。
シャルドネ100%のブラン・ド・ブランですから、ここは間違いなく魚介系はすっきりまとめてくれます。魚介のワイン蒸し、甘海老なども抜群にいいです。そして、おせち料理の先付的存在とでもいいましょうか、なますとベストマッチでした。
3.おせちペアリングなら・・・厳選、この2本!
ということで、一挙8本、お肉料理やおせち料理とのペアリングを徹底検証しました。それぞれの個性があり、全部おすすめしたいところですが、年末年始にということで、特におせちを意識したペアリングということで2本を選ばせていただきました。
まず、最初の1本はレゼルバ・エスペシャル リースリングです。これは、魚介系やおせち料理の甘味、酸味を一手に引き受けてくれます。そして、もう1本は、オシオ ピノ・ノワールです。こちらはシンプルな味付けのお肉料理にも合いますし、なんといってもお寿司に合うので、このペアリングは是非、お試しいただきたいです。
今回のペアリングはいかがでしたでしょうか。
どうぞ、コノスルのワインで素敵な年末年始をお過ごしください。
この記事で紹介したワインはこちら
オーガニック カベルネ・ソーヴィニヨン/カルメネール/シラー
エコサート認定の有機栽培葡萄を使用。オーク樽で6ヶ月、ステンレスタンクで2ヶ月熟成。チェリー、ラズベリー、イチゴなどの果実香、ヴァニラのニュアンス。滑らかで豊かなタンニンがあり、土壌に由来するミネラルの滋味が感じられる。
ビシクレタ・レゼルバ マルベック
ジューシーでほのかに甘く感じられる凝縮された果実味と、柔らかなタンニンが魅力。
センティネラ ブリュット ブラン・ド・ブラン
チリ最高級のシャルドネを生む、カサブランカ・ヴァレーはエル・センティネラ農園のシャルドネを使用したコノスル初のブラン・ド・ブラン。爽やかな柑橘類や白い花と、洗練されたイースト香、クリーム、パン、トーストの香り、細かく良質な泡立ちが続く。
シレンシオ カベルネ・ソーヴィニヨン
年間生産本数僅か3,000本、コノスルの最上級カベルネ・ソーヴィニヨン。チリ最高峰のカベルネ・ソーヴィニヨンを生むアルト・マイポの高樹齢葡萄を使用。最良のキュヴェをフレンチオーク樽でじっくりと熟成。味わいの深みが更に増すまで瓶熟させて仕上げた逸品。
オシオ ピノ・ノワール
チリNo.1ピノ・ノワールを目指し、ブルゴーニュの銘醸ドメーヌ・ジャック・プリュールのマルタン・プリュール氏の協力を得て造られたプレミアムワイン。「力強さを備えつつ、滑らかで完璧に調和のとれた味わい。チリの中でも最高に素晴らしいピノ・ノワールだ」(ルイス・グティエレス氏、ワイン・アドヴォケイト)
20バレル・リミテッド・エディション ピノ・ノワール
チリNo.1ピノ・ノワールを目指し、ブルゴーニュの銘醸「ドメーヌ・ジャック・プリュール」のマルタン・プリュール氏の協力を得て造られたプレミアムワイン「オシオ」ピノ・ノワールのセカンドワイン的存在のワイン。エレガントな口当たりで、豊富なタンニンとこなれた酸味が絶妙なバランスを保つ。果実の凝縮感が印象的。
シングル・ヴィンヤード 8グレープス
8品種をブレンドした、コノスルの全く新しいコンセプトのワイン。それぞれの品種が織り成すハーモニーが素晴らしく、時間の経過と共に楽しめる。
レゼルバ・エスペシャル リースリング
ステンレスタンクで5ヶ月熟成。レモンやライムの柑橘系の香りにエレガントなオレンジやジャスミンの花のニュアンスが感じられる。レモンやライムを思わせる柔らかな柑橘系の果実味と、パッションフルーツのような果実味が特長。
この記事を書いた人
たけうち あけみ
竹内 綾恵美
- (一社)日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート
- SAKURAアワード2024 審査員
料理が大好きで、国内外問わず、旅先では必ず市場を訪れる。ワインに出会い、味わいはもちろんのことワイン文化の奥深さに魅了される。
2019年にワインエキスパート取得し、ワインと食の追求に邁進する日々。