2021.08.19
- 楽しみ方
夏のおすすめ~アロマティック品種のワインで夏を満喫~
アロマティック品種とは
アロマティック品種とは、はっきりとした香りがあり、ブドウの個性が際立っている品種をいいます。代表的なものとして、ソーヴィニヨンブラン、リースリング、ヴィオニエ、ゲヴュルツトラミネールなどがあり、いずれも白ワイン用のブドウ品種です。こうしたアロマティック品種はブドウ本来の香りを活かし、樽熟成はせず、もしさせたとしてもごく短期間にとどめ、フレッシュなスタイルのワインに仕上げるのが一般的です。
だからこそ、夏の暑い日にしっかりと冷やして楽しみたいワインなのです。一般的にワインの香りや味わいは温度が低いと閉じていることが多いですが、アロマティック品種は香りや風味が比較的はっきりしているので、低い温度でもブドウの個性を感じることが出来ます。またアロマティック品種のワインはエスニックフードとの相性も良いことが多く、夏のピリ辛メニューにもうってつけ。ということで今回は、次の3つのアロマティック品種をセレクトしました。
左から 20バレル・リミテッド・エディション ソーヴィニヨン ブラン
ビシクレタ・レゼルバ ヴィオニエ
レゼルバ・エスペシャル“ヴァレー・コレクション” リースリング
桃、きゅうり、魚介の夏メニューをテラスで楽しむ
コロナ禍が続く中、家時間を楽しもうと家庭菜園を始めた人も多いと聞きます。きゅうりやトマトなどは比較的初心者でも栽培しやすいので、今まさに夏の収穫を楽しんでいる方も多いでしょう。またフルーツも、桃やメロン、スイカなどが最盛期を迎えています。こうした今が旬の食材を使って夏らしいワインペアリングをご紹介したいと思います。
まずは、見た目も可愛らしく、ジューシーな桃を使ったお料理とアロマティック品種のワインをペアリングです。そう、桃はそのまま食べるのも美味しいのですが、お料理としても使い勝手が良い食材なんです!今回は桃を使った手軽なお料理を2品ご紹介します。
<桃のカプレーゼ> ※材料は2人前
桃(少し硬めがおすすめ)・・・1コ
モッツアレラチーズ・・・1つ
レモン汁・・・適量
ハーブ(バジルやミント)・・・少々
塩、コショウ、オリーブオイル・・・適量
作り方はとっても簡単。食べやすい大きさに桃とモッツアレラチーズをカットして盛り付け、レモン汁、塩コショウ、オリーブオイルをかけるだけ。仕上げにハーブを添えて出来上がりです。
カプレーゼといえば、トマトとモッツァレラチーズとバジルの組み合わせが定番ですが、トマトを桃に変えるだけでいつもと違ったカプレーゼを楽しめます。桃のフレッシュな甘さと塩コショウ、オリーブオイル、そしてハーブともマッチするのです。
こちらには、今回の3本のうち最もアロマティックなビシクレタ・レゼルバ ヴィオニエを合わせてみました。ヴィオニエは、アプリコット、白桃など香りが特徴的で、とても女性らしいニュアンスを持ったワインです。桃といっしょにワインを口に含むとビシクレタ・レゼルバ ヴィオニエがスマートに感じられて、爽快感すら感じます。夏の日差しをすっと和らげてくれるような爽やかなペアリングです。
<桃と生ハムのスープ>
桃・・・1/2コ
レモン汁・・・少々
ヨーグルト・・・おおさじ2
牛乳・・・200cc
コンソメキューブ 1/2コ
塩、コショウ・・・少々
桃は皮をむき、その他の材料と一緒にミキサーにかけます。冷蔵庫で冷やしたスープを器に盛り、生ハムを添えて出来上がり。桃の甘さと生ハムの塩分のコントラストが楽しい冷製スープです。
こちらには、レゼルバ・エスペシャル“ヴァレー・コレクション” リースリングを合わせてみました。レモンやライムを思わせる柔らかな柑橘系の味わいと共に、パッションフルーツのような果実味が感じられるレゼルバ・エスペシャル“ヴァレー・コレクション” リースリング。口に含むとほんのり甘い印象があります。次にスープをいただいてみましょう。桃の甘みやヨーグルトの酸味、そして生ハムの塩味がリースリングのこの甘やかなニュアンスと調和し、余韻でさらに溶け合います。美味しいです。
桃を使った前菜2品、見た目も華やかでワインとの相性も良いので、是非お試しください。
さらに、夏らしいメニューといえば、旬のムール貝をワイン蒸しにしてはいかがでしょうか。こちらも作り方はいたって簡単。下処理をしたムール貝にニンニクと白ワインを回しかけて蒸すだけ。仕上げにお好みでレモンを絞ります。
合わせるワインのイチオシは、なんといっても20バレル・リミテッド・エディション ソーヴィニヨン・ブランです!
レモンやグレープフルーツなどの柑橘系の香りとミネラル、柔らかでフレッシュなハーブの香りがムール貝のワイン蒸しに合わないはずがありません。
凝縮感があり、クリーンな酸味が爽やかで上品な味わいです。ソーヴィニヨン・ブランの良さを存分に引き出している1本だと思います。
さらに、もう一品。サーモンのソテー キュウリヨーグルトソースです。きゅうりを使ったソースはギリシャ料理で「サジキ」と呼ばれています。
<サーモンのキュウリヨーグルトソース>
鮭の切り身・・・2切
塩コショウ・・・適量
きゅうり・・・1/2本
ニンニク・・・1/2片
ヨーグルト・・・おおさじ3
塩、コショウ・・・小さじ1
オリーブオイル・・・小さじ1
鮭は塩コショウをし、オリーブオイル(分量外)を引いたフライパンでソテーします。
ヨーグルトはキッチンペーパーを敷きザルで水気を切ります。すりおろして水気を絞ったきゅうりとヨーグルト、調味料をすべて混ぜ合わせ、ソテーしたサーモンに添えます。
付け合わせに季節の野菜をどうぞ。
ヨーグルトソースの酸味ときゅうりの清涼感が20バレル・リミテッド・エディション ソーヴィニヨン・ブランにとても良く合います。このソースは豚肉や鶏肉などの白身の肉に合いますし、20バレル・リミテッド・エディション ソーヴィニヨン・ブランは塩コショウで焼くなどのシンプルな調理法の豚肉や鶏肉との相性も良いのです。
フルーツとも相性抜群!絶対おすすめのフローズンワインカクテル
この時期、ひんやりした食べ物や飲み物は嬉しいですよね。そこでおススメしたいのがフローズンワインカクテルです。作り方はフルーツを適当な大きさに切って凍らし、食べる直前に半解凍にしてミキサーにかけ、シャーベット状態になったフルーツにワインを注ぐだけ。ワインとフルーツは1対1くらい。出来合いのシャーベットにワインを注ぐでも構いません。
桃のソルベにレゼルバ・エスペシャル“ヴァレー・コレクション” リースリングを注いで・・・
キンキンに冷えたピーチフローズンワインカクテルの完成です。
ミントを飾って、テラスで桃のソルベをくずしながらいただきます。幸せを感じる一瞬です。
この楽しみ方は飲み残してしまったワインの活用としてもオススメ。または、ワインとフルーツをミキサーにかけて冷凍してワインシャーベットという応用もありですね。
いろいろご紹介しましたが、本日の結論は「暑い夏こそワイン」。
みなさんもぜひ、素敵な夏のワインライフをお楽しみくださいね!
-END-
20バレル・リミテッド・エディション ソーヴィニヨン ブラン
柑橘系の果実香、ミネラル香、柔らかでフレッシュなハーブの香り。凝縮感のある果実味、洗練度の高いクリーンな酸味があり、爽やかで上品な味わい。
ビシクレタ・レゼルバ ヴィオニエ
鮮烈なアプリコット、白桃、クチナシの香りに微かな樽熟成によるナッツのノートが複雑性を与えている。ボリューム感と酸を感じるが口当たりは柔らか。微かに樽熟成を感じさせるナッツの風味があり、マイルドな余韻が楽しめる。
レゼルバ・エスペシャル“ヴァレー・コレクション” リースリング
ステンレスタンクで5ヶ月熟成。レモンやライムの柑橘系の香りにエレガントなオレンジやジャスミンの花のニュアンスが感じられる。レモンやライムを思わせる柔らかな柑橘系の果実味と、パッションフルーツのような果実味が特長。
この記事を書いた人
たけうち あけみ
竹内 綾恵美
- (一社)日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート
- SAKURAアワード2024 審査員
料理が大好きで、国内外問わず、旅先では必ず市場を訪れる。ワインに出会い、味わいはもちろんのことワイン文化の奥深さに魅了される。
2019年にワインエキスパート取得し、ワインと食の追求に邁進する日々。