2022.10.19

  • 楽しみ方

定番料理をちょっとしたアレンジで!秋の味覚を楽しむワインペアリング


もうすっかり秋ですね。食卓もカラフルな夏野菜から少し落ち着きのある色合いに変化し、コクのあるお料理がおいしく感じる今日この頃。今回はそんな旬の味覚を代表する食材や定番料理をちょっとしたアレンジで楽しむ、秋ならではのワインペアリングをご紹介します。

秋の味覚、まずは特徴をおさえる

秋の味覚といえば、フルーツ。ブドウ、梨、いちじく、柿、りんごなどがあります。野菜はサツマイモや里芋、ゴボウなどの根菜や追熟したカボチャ、そして栗など糖質の多い食材が並びます。色合いもトーンが落ち着き、紫やオレンジなどオータムカラーに。このように色調が濃く、糖質の多い秋の食材にはどのようなワインが合うのでしょうか。



ペアリングの基本は「同調」と「補完」の2つです。つまり、料理とワインを「合わせる」のか、それとも「補う」のかということ。一般的には「合わせる」ほうが簡単で失敗もありません。さらに、ワインと料理の合わせるポイントは「色を合わせる」「香りを合わせる」「料理の重さを合わせる」「食材や料理の地域を合わせる」などがあります。秋の食材の特徴をおさえ、さらにペアリングのポイントをマスターすればもう完璧。家庭でもバッチリ決まるワインペアリングが実現します。

夏から秋へのワインスイッチング

秋になったらクローゼットの中を入れ替えるようにワインセラーの中も変えてみましょう。夏には爽やかな白ワインが多かったかもしれませんが、秋にはもう少しふくよかさが欲しいところ。そこで今回は「ビシクレタ・レゼルバ ヴィオニエ」と「シングルヴィンヤード シャルドネ」をセレクトしてみました。ヴィオニエはアロマティック品種で夏にもおすすめした白ワインですが、かすかに甘いニュアンスがあり、秋でも大活躍。また「シングルヴィンヤード シャルドネ」は樽熟成由来のヴァニラのニュアンスが程よく楽しめる1本で、まさにこれからの季節にぴったり。



そして、赤ワインは「レゼルバ・エスペシャル ヴァレー・コレクション カベルネ・ソーヴィニヨン」をチョイスしました。こちらはカベルネ・ソーヴィニヨンを主体にカルメネールやマルベック、シラーなどを数パーセント程度ずつブレンドし、11ヶ月樽熟成しています。カシスやブラックチェリーのほか、黒コショウやミントの香りも漂い、酸とタンニンのバランスが取れたエレガントな味わいが特長です。重すぎることなく、秋の入り口に楽しめる赤ワインです。このようにワインにも少しずつ複雑味やコク、重厚感をほんのり感じさせるワインが秋にはお似合いです。

定番メニューを簡単アレンジで秋のワインペアリング

さて、それでは秋の食材や定番料理とのワインペアリングです。まずは、旬の梨と秋ナス、柿を使った前菜はいかがでしょうか。

①梨と秋ナスのコンソメスープ
シャリッとした食感に爽やかな甘み、そしてジューシーな果肉が美味な梨を使った前菜です。顆粒コンソメを300ccのぬるま湯で溶かし、そこへ小さじ1杯程度の白ダシを加えて冷やします。梨をスプーンで丸くくりぬき、軽く素揚げした秋ナス、カットしたプチトマト、さっと湯通した鯛をならべ、冷やしたスープを加えれば出来上がりです。このお料理は茄子の揚げびたしをアレンジしたもの。スープを楽しみますので白ダシは隠し味程度に加えるのがコツです。



こちらには「ビシクレタ・レゼルバ ヴィオニエ」をペアリングしてみましょう。ヴィオニエはあまり冷やしすぎない程度の温度で合わせるのがポイント。この季節は、冷製のスープも常温より少し冷えたくらいでOK。出汁の旨味と梨の甘さがヴィオニエの持つマイルドな余韻と調和し、夏とは違った味わいを楽しめます。



「ビシクレタ・レゼルバ ヴィオニエ」は樽熟成したものを5%だけブレンドしているため、わずかに感じられるナッツのニュアンスが出汁とも好相性。秋ナスを素揚げまたは焼いて加えることで、とろりとした触感もこのヴィオニエならうまく溶け合います。

②柿とクリームチーズのカナッペ



そして、柿を使った前菜です。クリームチーズを塗ったクラッカーに、一口大にスライスした柿、ミックスナッツ、ブラックペッパーをトッピングすれば出来上がり。柿の甘みとクリームチーズがよく合います。アプリコットや白桃の香りをもつ「ビシクレタ・レゼルバ ヴィオニエ」が抜群の相性を発揮します。偶然ですが、エチケットのカラーと柿のオレンジ色がリンクして、お洒落なテーブルコーディネートになりました。



③栗のリゾット
次は、秋メニューの定番「栗おこわ」をリメイクしたお料理です。栗おこわに先ほどのスープ(コンソメ+白ダシ)を加え、ひと煮立ちさせます。さらにチーズ、ブラックペッパーを加えれば栗のリゾットに大変身。




こちらには「シングルヴィンヤード シャルドネ」を合わせてみてください。食材が温かいので、ワインは常温で。少し大ぶりのグラスで味わうとよりふくよかさが発揮されます。

というのも、「シングルヴィンヤード シャルドネ」はミディアムトーストのフレンチオークの新樽で7ヶ月熟成しているため、ほのかに樽のニュアンスも感じられ、コクのあるリッチな味わいが楽しめる1本。ボリューム感のある口当たりがチーズのまったり感や栗とも実によく合います。



④ハンバーグ 赤ワインキノコソース



いつものハンバーグもデミグラスに赤ワインとキノコをたっぷり加え、ソースで秋の装いを。「レゼルバ・エスペシャル ヴァレー・コレクション カベルネ・ソーヴィニヨン」をお供にどうぞ。輝きのある色調は、グラスに注いだ瞬間に思わずウットリ。



ジューシーな肉の旨味に果実味豊かな赤ワインとキノコの香りをまとったハンバーグ。この組み合わせて深まる秋を感じることでしょう。「レゼルバ・エスペシャル ヴァレー・コレクション カベルネ・ソーヴィニヨン」の豊富なタンニンと酸味が重すぎないソースと同調し、軽やかに食事とワインを楽しませてくれます。

このように秋の食材の特徴をおさえ、定番メニューにちょっとしたアレンジを加えることで、簡単に秋のワインペアリングを楽しめます。ぜひお試し下さい。


この記事で紹介したワインはこちら

ビシクレタ レゼルバ ヴィオニエ
ヴィオニエ

ヴィオニエ
鮮烈なアプリコット、白桃、クチナシの香りに微かな樽熟成によるナッツのノートが複雑性を与えている。ボリューム感と酸を感じるが口当たりは柔らか。微かに樽熟成を感じさせるナッツの風味があり、マイルドな余韻が楽しめる。

シングルヴィンヤード シャルドネ
シングルヴィンヤード シャルドネ

シングルヴィンヤード シャルドネ
エル・センティネラ葡萄園の第5区画「ケブラダ・アルタ Quebrada Alta(=小川の上流)」の葡萄を使用。トロピカルフルーツや白桃のような柔らかな香り、白い花のニュアンス。きれいな酸味とリッチな果実味、ミネラル感を備えた滑らかで豊かな味わい。

レゼルバ・エスペシャル カベルネ・ソーヴィニヨン
レゼルバ・エスペシャル カベルネ・ソーヴィニヨン

レゼルバ・エスペシャル カベルネ・ソーヴィニヨン
11ヶ月樽熟成。鮮烈なカシスやブラックチェリーの香りに、タバコのノートが複雑性を与え、黒コショウやミントの香りがこのワインを特長付ける。豊富なタンニンと酸味。バランスが取れたエレガントな深い味わいが特長。長い余韻が楽しめるワイン。

この記事を書いた人

熊坂 仁美

くまさか ひとみ

熊坂 仁美

  • (一社)日本ソムリエ協会認定 ワインエキスパート

SNSを中心にデジタルマーケターとして10年、企業アドバイス、書籍、記事の執筆、講演等を行ってきた。数年前から趣味でワインを飲むうちにはまっていき、本格的に勉強を開始して資格を取得。次の10年は、ワインや日本酒の文化とテロワールをテーマに研究と発信を行っていく。ワインの魅力で人を動かす「ワインツーリズム」にも大きな関心を寄せている。