2019.12.25

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クリスマスやお正⽉に楽しみたい、コノスルのおすすめワインとは?〜後編〜

ワインに詳しくない方でも「ロマネ・コンティ」や「ジュブレ・シャンベルタン」、「シャンボール・ミュジニー」といった高級ワインの名前を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

それらは全て、今回ご紹介する黒ブドウ品種「ピノ・ノワール」で作られたワインです。熱狂的なファンが多いことでも知られ、時には「魅惑」「妖艶」などと表現されることもある特別感がある品種です。

ここでは、ピノ・ノワールの特徴をご紹介したあと、コノスルのピノ・ノワール、特にウルトラ・プレミアム・ピノ・ノワール「オシオ」についてご紹介していきます。

1. ソーヴィニヨン・ブランってどんなブドウ?

■カベルネ・ソーヴィニヨンとの違い

ピノ・ノワールは、デリケートで気候や土壌を選ぶ“気難しい”品種と言われ、早熟品種であるため、冷涼から温和な気候で最も良く生育します。

かつては原産地であるフランスのブルゴーニュ地方以外では高品質なものは栽培できないとされてきましたが、近年では、この品種に適した冷涼な産地の選択、栽培技術の向上などにより世界各国でつくられるようになっています。カジュアルから超高級まで幅広いワインがありますが、他の品種に比べて平均単価が高いのが特徴です。

よく比較されるのが、同じく高級赤ワインを生み出すカベルネ・ソーヴィニヨン。特性においてこの2つは対照的です。

晩熟で果皮が厚くタンニンが多いカベルネ・ソーヴィニヨンに対し、ピノ・ノワールは早熟で果皮が薄く、タンニンは少なめから中程度、色調も明るいルビー色です。魅力的なアロマがあり、若いもの、年数を経たもの、どのタイミングで飲んでも楽しめます。生産者にとっては難しい品種ですが、飲み手にとっては飲みやすいワインと言われています。

オーク樽で熟成させることが多く、他品種とブレンドされることはあまりありません。また、一つの品種で赤、ロゼ、白、スパークリングを作ることができる稀な品種でもあります。とりわけシャンパーニュやスパークリングなど発泡酒においてはシャルドネとともに重要な役割を担っています。

アロマはチェリー、ラズベリー、ストロベリーなどの赤系果実が中心で、品質の高いものは瓶内で熟成が進み、キノコや林床、猟鳥類などの風味を呈するようになり複雑性が加わっていきます。

代表的な産地は、フランスのブルゴーニュ地方、ドイツのバーデン、カリフォルニアのロス・カーネロス、オーストラリアのヤラ・ヴァレー、モーニントン半島、ニュージーランドのマーティン・ボロ、マールボロ、南アフリカのウオーカー・ベイ、チリのカサブランカ・ヴァレーなどで高品質なものが生産されています。

■「ピノ・ノワール」の特徴まとめ

1.ブルゴーニュが原産の高級黒ブドウ
2.冷涼な気候向きの早熟品種
3.タンニンが少なめでライトに飲める
4.スパークリングでも主役級
5.高品質のものは瓶内で熟成する

2. コノスルのピノ・ノワール

■チリナンバーワンのピノ・ノワールを目指すプロジェクト

コノスルのメインワイナリーがあるサンタ・エリサ葡萄園には1960年代にチリで初めて植えられたと言われるピノ・ノワールが栽培されています。現在では、コノスルは南米トップクラスのピノ・ノワールを生み出すのみならず、世界トップクラスの生産量を誇っています。

1999年、コノスルはチリナンバーワンのピノ・ノワールを造ることを目指し、ブルゴーニュの銘醸「ドメーヌ・ジャック・プリュール」のマルタン・プリュール氏の協力を得て「ピノ・ノワール・プロジェクト」を開始しました。

ピノ・ノワールの栽培は気候と土壌が非常に重要なため、プロジェクトを始めるにあたりチリ全土を巡って最適な土地を追い求めたところ、見つかった区画のひとつがカサブランカ・ヴァレーの「エル・トリアングロ」葡萄園でした。冷涼なカサブランカ・ヴァレーの中でも、朝霧が良く発生しゆっくりとした葡萄の成熟を促す環境の土地で、粘土の混じった砂質の土壌もピノ・ノワールに適していたのです。

そして誕生したのが、ピノ・ノワール伝統国とニューワールドの個性が融合した、「オシオ」です。「エル・トリアングロ」のブドウを85%使用、葡萄は丁寧に手摘みされ、収穫後、冷蔵コンテナでワイナリーまで輸送し、速やかに手作業で選別して最良の房のみをオシオ専用の特別なセラーで仕込むという、丁寧なつくりを施したチリ初のウルトラ・プレミアム・ピノ・ノワールです。

2019年に来日したコノスルの醸造責任者チーフワインメーカー、マティアス・リオス氏は「オシオ」の苦労話についてこう語っています。

「オシオにおいては『どのタイミングでブドウを収穫するのか』ということが一番大事です。いつどのタイミングで収穫するかを定めることがすごく難しかったです。そのブドウに向き合い、ブドウの個性を理解すること。ピノ・ノワールという品種を理解すること。これが一番苦労したことだし、そうしてブドウと向き合うことをしてきたからこそ、オシオの成功があると思っています」

プレミアム・ピノ「オシオ」専用のセラー

<プレミアム・ピノ「オシオ」専用のセラー>

3. コノスルの最高級ピノ・ノワール「オシオ」をテイスティング!

コノスルのピノ・ノワールのラインナップは扱う品種の中でも最も厚く、フラッグシップのオシオを筆頭として9種類に上ります。

ピノ・ノワールラインナップ

その中でも、オシオはまさに「別格」です。

コノスルの最高級ピノ・ノワール「オシオ」

ラズベリー、クランベリー、チェリーなど赤系果実やスミレの華やかな香りに包まれます。味わいは丸みと伸びのある酸味をまず感じ、次にタンニン。よく「ビロードのような」と表現されますが、オシオのもつ滑らかさはその表現がぴったりとあてはまります。

アフターも長く、心地良い味わいが続きます。バレエの名手の踊りのようにエレガントでつながりが良く、ひっかかるものが何もありません。この味わいを出すためにきっと細かい工夫や苦労がたくさんあったのだろうう、と作り手に想いを馳せてしまいます。

ブルーチーズとオシオ

<あまり強くないブルーチーズを少しだけ口に含むと、よりワインの味わいが引き立ちます。>

4. ピノ・ノワールに合う料理は?

フードペアリングの提案をしているサイト「The Matching Food and Wine」から、ピノ・ノワールに合う料理をご紹介します。

フードペアリングの専門家、フィオナ・ベケット氏によれば、ピノ・ノワールは「肉でも魚でもOKの最も用途が広いワインのひとつ」で、一言でピノ・ノワールと言っても様々なワインスタイルがあるので、そのスタイルに合わせて、また食材の調理方法によって様々な組み合わせができるとのこと。

おすすめリストには日本ではなかなか手に入らないジビエ系の食材がありますが「グリル」「ロースト」などの調理方法は参考になりますので他の食材をイメージして(ウズラをチキンに置き換えるなど)チェックしてみてください。

飲み口が軽い順に5つのスタイルに分けています。

■ライトでフレッシュなピノ

※コノスルワインでは・・・クールレッド、ビシクレタ、ロゼ

・シャルキュトリ(ハムなどの肉の加工品)パテ、テリーヌなどのコールドミート
・クラシックなフレンチの軽めのソース(マスタードソースなど)を添えたウサギやキドニー
・山羊のチーズ
・豆、アスパラガスなど春野菜のグリル

■甘やかでフルーティなピノ

※コノスルワインでは・・・レゼルバ・エスペシャル、シングルヴィンヤード

・クリスピーな北京ダックをはさんだ中華蒸しパン
・サーモンやマグロのグリル
・チャーシュー
・ウズラのグリル、バーベキュー
・ローストや他の調理法のビーツ
・イチジクやチェリーを添えたダック

■シルキーでエレガントなピノ

※コノスルワインでは・・・シングルヴィンヤード、20バレル

・ローストチキン、ホロホロ鳥、鳩、子羊のカルビ
・レアヒレステーキ、カルパッチョ
・ビーフウェリントン(牛ヒレ肉のパイ包み)
・ハーブやフェンネルのローストポーク
・チキンかターキーのソーセージ
・子羊のレバー、シビレ
・アミガサタケなどキノコ類
・キノコリゾット
・ロブスターのグリル

■リッチなフルボディのピノ

※コノスルワインでは・・・20バレル、オシオ

・骨なしのラム炭焼きステーキ
・鹿肉のカスレ(白インゲン豆煮込み)、田舎風が好きならダックとオリーブの煮込みでも
・ローストしたガチョウ
・若鶏の赤ワイン(ピノ)煮
・グレイズドハム(ハチミツなどで照りを出した塊ハム)
・ローストターキー
・ブリーなどのチーズ
・ゴルゴンゾーラなどマイルドなブルーチーズのドルチェ

■熟成した、トリュフのようなピノ

※コノスルワインでは・・・オシオ

・羽つきのガチョウ、ヤマウズラ、キジなどの野鳥料理
・トリュフの入った料理

いかがでしょうか。これからの季節「春野菜のロースト」などはすぐに家庭でも取り入れられそうですね。また、蒸したりローストしたチキンや、表面だけ焼いたマグロのグリルを入れたメインにもなる色とりどりのサラダなども良いと思います。
「魅惑のワイン」ピノ・ノワール。今回は最高級ラインの「オシオ」をメインにご紹介しましたが、ほかにもコノスルではオススメしたいピノ・ノワールワインがたくさんあります。ぜひ、ご自分のお気に入りを探してみて下さいね。

<参考記事>
https://www.matchingfoodandwine.com/news/pairings/the-best-food-pairings-for-pinot-noir/
<参考文献>
“The World Atlas of Wine 8th edition” Hugh Johnson & Jancis Robinsonbr
日本ソムリエ協会 2020教本
WSETワインレベル2、レベル3教本

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この記事を書いた人

コノスルラヴァーズ編集部

コノスルラヴァーズ編集部

コノスルに関する情報を中心に、ワインの楽しみ方や知識など、さまざまな情報を発信していきます。